年齢確認の導入や運用体制の強化によって出会い系やマッチングアプリの健全化が進み、近年マッチングアプリ詐欺の被害件数は減少傾向にあります。
とはいえ国民生活センターへのマッチングアプリ詐欺被害件数は2020年だけで4000件以上あり、被害に合っている方々が多くいる現状。
今回はそんなマッチングアプリ詐欺の手口と対処方法についてまとめました。
マッチングアプリ詐欺の4つの手口
マッチングアプリ詐欺の4つの手口を紹介します。
副業詐欺
最近多いのが「副業詐欺」です。
アプリで相手と知り合い仲良くなった後に「実際に私が稼げた投資がある」などと高額の情報商材などを紹介してきます。
直接誘ってくる場合もあれば、メッセージ上で勧誘されるケースもあります。
「おすすめのビジネスがある」「ちょっと見てほしい情報がある」などと言われた場合には、詐欺である可能性も意識しておきましょう。
またプロフィールに「投資」「自由人」「副業」「脱サラ」などと書かれてあった場合も要注意です。
別サイトに誘導し課金
「ここもうすぐ退会しちゃうから違うサイトで話そう!」と言って別のサイトに誘う手口です。
彼らの目的は登録料やメッセージの送受信にお金がかかるサイトに勧誘して料金を支払わせることです。
アルバイトの男性が綺麗な女性のフリしてやりとりしている場合が多く、聞いた事ある人も多いかもしれませんが、これを通称サクラといいます。
どれだけ綺麗な子でも中身は男性なのでもちろん絶対会う事は出来ませんのでくれぐれも騙されないようにしてください。
どのマッチングアプリでも、他サイトへの誘導は基本的に禁止とされているので、誘われた時点で詐欺だと思った方がいいでしょう。
違法店への誘導
実際に会うことになってからも注意が必要で、デートと見せかけて、相手を目的のお店へ入店させぼったくる詐欺手口が発生しています。
マッチングアプリで会った後「最近お気に入りのバーがあるんだけど行かない?」と言われ、そのままそこで飲んでいたらお会計で怖いお兄さんから数十万の請求をされる。
相手の子はトイレに行ったまま返って来ないし、入り口は店員にふさがれているという絶望的な状態に陥るというケースです。
こうなってしまったら、まずは自分の身の安全を最優先に考えましょう。
毅然とした態度で「これは払えないし、私に触ったら警察呼びます」といって対抗できる人もいますが、密室で何されるかわからないので、怖い場合は相手の言う事をいったん聞いて退散した後すぐに警察にいきましょう。
結婚詐欺
結婚詐欺は時間をかけて相手を騙すので、気付きにくい詐欺手口です。
優しく接して相手が十分に好きになったうえで「家族が病気で・・・」「経営しているお店が・・・」といった理由でお金を借りようとしてきます。
お金を持っている人が狙われる傾向があり結婚までもう一息となったタイミングで仕掛けてくることが多いです。
まさか自分がと思うかもしれませんが、「親の借金」「事業の失敗」「事故の示談金」「病気の治療費」など、どんな理由であれ他人からのお金の要求に耳を貸してはいけません。
マッチングアプリで詐欺にあってしまった時の3つの対処方法
次は実際に詐欺にあってしまった場合や、怪しいと感じた場合の対処方法について説明していきます。
証拠をとっておく
詐欺を仕掛ける側は相手を騙したあと、すぐにメッセージ履歴などを削除してしまい証拠をなくします。
少しでも相手が怪しいと思った場合は、念のために全てのやり取りを証拠として残しておくようにしましょう。
何かを購入してしまった場合は、その領収書やクレジットカード利用明細も捨てずに残しておきましょう。
専用窓口に相談する
詐欺被害を受けた場合や怪しい場合は、消費者庁が運営している「消費者ホットライン」に相談しましょう。
局番なしで「188」に掛けると最寄りの消費者センターに相談することが可能です。
被害の内容を確認して、更に詳しい専門機関の紹介やアドバイスをしてくれます。
また警察に相談したくても、緊急ではないからと遠慮する人がいます。
そのような場合は「#9110」に掛けると警察の相談窓口となっているので緊急性がない場合でも相談が可能です。
情報商材の契約に関しての詳しい法律など内容が難しい場合は、詐欺専用の弁護士事務所に相談することも方法の一つとしてあります。
副業・ネズミ講はクーリング・オフが使用できる場合も
副業詐欺やマルチ商法などによって契約させられたりした場合「クーリング・オフ」という制度で、契約を解除できる可能性があります。
クーリング・オフとは、一度契約の申し込みや締結をした場合でも、一定期間内であれば無条件で契約の申込みや契約自体を解除できるものです。
取引の内容によってクーリング・オフの有効期間が違うので注意が必要なのですが、商材等であれば20日間となります。
方法としては、ハガキ等で相手に通知するものがあります。
「内容証明郵便」と呼ばれる方法で送付すると、郵便局がその内容を保証してくれるので法的な証拠として効力があります。
相手が受け取ったかもわかる「配達証明」を合わせて送ると更に確実となります。
全ての契約に対して有効というわけではないので、分からない場合は「消費者生活センター」へ相談してみましょう。
マッチングアプリで詐欺にあわないための3つの対策
マッチングアプリ詐欺にひっかからないようにするにはどうしたらいいでしょうか。
事前に意識する事で詐欺に会う確率を大きく下げれるという対策を紹介します。
相手の金銭的な要求は全て拒否する
当たり前の事だと思うかもしれませんが、オレオレ詐欺がずっと無くならない理由は自分だけは騙されるわけないと思っているからです。
詐欺のやっかいな所は「今申し込めば半額〜」や「親が倒れてすぐにお金が〜」など緊急性をアピールして相手に考える時間を与えない所です。
しかし、まともな人が相手にお金を要求する事は絶対にありません。
どんな場合であれ、お金を要求されたら必ず断るようにしてください。
お店は自分で決めて誘う
ちょっとめんどくさいかもしれませんが実際に会うことになった場合、デートプランはなるべく自分で決めるようにしましょう。
またどうしても相手が行きたいお店を譲らない場合は怪しいので、そのお店をネットなどで事前にチェックしておく事でトラブルを防ぎやすくなります。
かわいい・かっこいい人には注意
マッチングアプリを利用していると、中にはアイドルのように可愛く、写真の写りも自撮りとは思えないほど鮮明な場合があります。
全員がそうとは限りませんが、業者やサクラは外見の良い写真で相手を惹きつけようとするので念のため警戒しておきましょう。